2011年3月28日月曜日

TSRの肖像 国立市古民家(Sanctuary 3)


ママ下湧水公園から青柳崖線に沿って東へ進むと鬱蒼とした雑木林へ出ます。崖の上には崖線の地形を利用して造られた城山(じょうやま)と呼ばれる中世の居館跡があり、南側は城山公園になっています。(城山は私有地)またこの区域は東京都歴史環境保全地域にも指定され保護されています。


城山公園の南側には国立市の有形民俗文化財に指定されている古民家があります。元々は甲州街道沿いの旧青柳村(現国立市青柳)にあった農家を移築復元したもので、江戸時代後期の建物と推測される典型的な茅葺き・入母屋造りの家屋です。


古民家の内部は土間や囲炉裏の間などがあり、奥の部屋にはひな人形が飾られていました。建物の南側には風よけと日よけのため白樫の高垣(カシグネ)が設けられ、庭にはつるべ井戸も再現されており当時の農家の暮らしぶりを窺い知ることができます。東京にはこのような移築復元された古民家が複数あり、同じように見学することができます。
昔の日本家屋は現代の建物よりも遥かに日本の風景に合っているように感じます。西洋化(米化)した便利な生活にどっぷり浸かり続けている私が言うのも変ですが、生活も含めて本来あるべき姿なのかもしれません。

2011年3月21日月曜日

TSR肖像 ママ下湧水公園(Sanctuary 2)


ママとは地元の呼び方で崖を指します。武蔵野台地(国立市周辺)は北から南へ向かって低く、階段状の地形(河岸段丘)になっています。ママ崖下湧水公園は先の矢川緑地(矢川段丘)から一段下低い面(多摩川沖積地)にあり、崖下(青柳崖線)からは豊かな清水が湧き出しています。


湧水は崖線に沿って東へ流れ、矢川そして府中用水路へ合流します。
この辺りは里山の自然が残ると言われていまが、近年開通したバイパス道(日野バイパス)や周辺の宅地化が進みその風景は辛うじて残されている印象です。


先の矢川緑地、そしてママ下湧水公園。残念ながら心地よいと感じる風景は続きません。近くを走る中央高速道路から聞こえる騒音と排気ガスの臭いを気にしながら崖線沿いの散策を続けました。

2011年3月17日木曜日

TSRの肖像 矢川緑地保全地域(Sanctuary)


矢川緑地保全地域国立市の隣、立川市との市境(立川市側)にあるおよそ2ヘクタールの緑地です。また東京の自然の保護と回復に関する条例に基づき昭和52年に緑地保全地域に指定されています。


敷地内には立川崖線のハケ下から湧き出した湧水を集めて流れる矢川(幅約2メートル、全長1.5km)が流れ、川を挟んで南側が湿地帯、北側は雑木林になっています。
矢川緑地は「東京の名湧水57選」にも選出されています。雑木林には湧水池があって池の水は矢川に流れ込んでいます。また所々で水が湧き出ています。水は透き通り綺麗ですが、水量が減り湿地は干上がっていました。


矢川に沿って西(水源の方向)へ進むと「みのわ通り」に突き当たります。川の水は小さな2つのトンネルを潜って緑地内へ流れてきます。「みのわ通り」を越えると川は暗渠化されて何処まで矢川が続いているのか確認することはできません。(立川高校の下辺りに水源があるそうです)
一方、下流方向へは甲州街道まで川沿いの道が続いています。また矢川緑地から谷保の城山歴史環境保全地域を結ぶ「雑木林のみち 矢川・青柳コース」が整備されており、武蔵野の面影をたずねながらの散策が楽しめます。
矢川は甲州街道を越えると住宅地そして滝乃川学園内をぬけて「おんだし」と呼ばれる用水路と川の合流地点を経て府中用水に入り、最後は多摩川へ注ぎます。

広くはない矢川緑地ですが雑木林とカルガモなどの水鳥が集う川沿いの景観は大変穏やかでゆっくりと時間が流れていきます。

2011年3月6日日曜日

Broの肖像 仙川散歩(Bro a weekend)


家内とブロンプトンで仙川を下って世田谷美術館まで佐藤忠良展を観に出掛けました。
公共交通機関を使って私たちの住まいから世田谷美術館までおよそ1時間強掛かります。地図で確認すると美術館まで自転車でも似たような時間で行けそうです。また仙川沿に辿れば自動車の往来を気にすることなく安全に美術館まで着けると考えました。家内は少し不安そうでしたが私の考えに同意してくれました。


近所(三鷹市)を流れる仙川の様子は決して良くありません。河岸はコンクリート囲まれ、また川沿いに路がない区間も多く、正にどぶ川です。しかし東八道路より下流域になると自転車でも走れる路があります。京王線の線路を潜る所を除けば世田谷美術館の近くまで自転車で快適に走ることができました。川沿いには桜並木が続きこれから季節はお花見も楽しめそうです。


景色を眺めながらゆっくり走ってほぼ公共交通機関を利用するのと変わらない時間で(1時間15分程)世田谷美術館に到着しました。混雑したバスや電車で出掛けると目的地に着いた頃には疲れてしまう、そのようなことがよくあります。自転車なら道中にストレスは溜まりません。気持ち良く美術館到着して佐藤忠良の作品を満喫することができました。


帰りは東急田園都市線の用賀駅から渋谷駅まで電車で輪行しました。土曜日の夕方で車内は予想以上に混み合い、この判断は誤りでした。なんとか着いた渋谷駅からは自転車で京王井の頭線の永福町駅付近まで自走して、夕飯は薪釜で焼いた美味しいピザが人気の店に入りました。勢いでグラスワインも一緒に頼んだため、永福町からは再び輪行して帰りました。私たち2人の要望に臨機応変に応えてくれる自転車、ブロンプトンに感謝です。

2011年3月1日火曜日

ベランダ(March)


先週、関東地方では春一番が吹き、気温も上昇して土日はまずまずのお天気でした。春の到来を心から歓迎したいところですが、目のかゆみ、そして鼻水・・・。春は厄介な季節でもあります。


風のない暖かく穏やかな日であっても身体そして気持ちは決して穏やかではない。そのような複雑な心持ちで窓外を眺める日もあるかもしれません。


三鷹市は以前住んでいた杉並区に比べると緑が多く、環境のよい所と思っていたのですが、改めて周囲を眺めると大型マンションなどが沢山建ち、ここ数年で大きく様変わりしたように思います。特にお隣りに高齢者向けの高級大型ホームができたことで日当たりが妨げられ、日照時間は著しく減少しました。また竣工した途端に施主の会社が倒産したことで、入居者のない正に幽霊屋敷です。


数年前、家内と2人で荒れ放題のベランダに芝生を張り、数種類の植物を植えました。植栽を行った主な理由は室内に砂埃が侵入することを防ぐことでしたが、ベランダが綺麗に整うと私たちの気持ちも治まるようでした。芝生は力強く根付き、毎年梅雨の時期にはアジサイが色づきます。


ベランダには沢山の小さな来訪者があります。スズメやヒヨ鳥、たまに猫もやってきます。これからは蝶やトンボ、ハチにカナブンと虫たちの季節。そして虫たちに誘われ近所の子供たちもやってきます。少し気が早いですが、秋に奏でられるコオロギたちの鳴き声を毎年楽しみにしています。小さなベランダは私たちと自然_社会を繋ぐ大切な場所になっているように思います。