Broの肖像(自転車の居場所)


 ここ最近、自転車はブームのようで新聞、TV、雑誌等、マスメディアも積極的に自転車を取り上げているように感じます。その殆どは“エコ”であるとか“健康維持によい”等、自転車に対して肯定的なものが多いようです。一方で日本国内の自転車を取り巻く状況を冷静に眺めると決してよいことばかりとは言えません。特に都市部、駅周辺の放置自転車は深刻な社会問題です。
 放置自転車を減らす対策として駅周辺には自転車専用の駐輪場が積極的に作られているようですが、依然としてその数が減っている実感はありません。何故放置自転車が減らないのか?ということに関しては様々な理由が考えられ、決定的な解決策を考えることは難しいようです。単純に言えば土地に対して自転車の利用者密度が高いということだと思います。

 日本でも既に似たような取り組みを実施している地域もあるようですが、2007年からフランスのパリで始まったレンタサイクル、“ヴェリブ”は利用者が多く、新しいパリの顔にもなっているようです。“ヴェリブ”が放置自転車の直接的な対策になっているかは定かではありませんが、レンタサイクルという決して新しくない手段を使いながら、“ヴェリブ”という新しいブランドに演出して見せたところは流石に国際都市パリという感じがします。“ヴェリブ”はパリ市民のハートを掴んだだけではなく観光客にも人気があり、新しいパリの観光手段としても利用されているようです。

 真面目は日本人の優れた性質ですが反面、物事を堅苦しく考えてしまうところもあります。自転車に関心がない人達にも自転車が単なる移動手段ではなく、お洒落で楽しいものとして演出して見せた“ヴェリブ”には都市で上手に自転車を使うヒントがあるように感じます。

コメント

  1. こんばんは、ゆるポタです。
    こちらでは、初めまして^^

    どうも自転車は、たしかにブームのようですね。
    山陰でも、実感してます。
    雑誌でしか見れなかった自転車が、田舎でも、ちょくちょく見れる
    ようになりましたし、なにより自転車ブログ始められた方が増えました(笑)
    私がブログ始めた頃が、嘘のような状況です。

    都会の放置自転車は、酷いですね。
    私が思うに、日本では、自転車が安く売られすぎなのではないでしょうか。
    古くなれば、また買えばいいと思うし、安いと愛着も湧かないでしょう。
    ヨーロッパでは、一万円以下の自転車なんか存在しないそうです。
    高いので、皆、大事に乗ってるそうです。
    日本も、もっと自転車に優しい国になってほしいと、切に思ってます。

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  2. ゆるポタさん

    コメントを頂き有り難うございます。

    >なにより自転車ブログ始められた方が増えました

    正しく私もその中の一人です。(笑)

    >都会の放置自転車は、酷いですね。

    そうなんです。
    醜いだけではなく、狭い歩道に出っ張った放置自転車は大変危険です。
    また東京は気持ちよく自転車が乗れる場所が少ないと言えます。
    ゆるポタさん達を大変羨ましく思います。

    >日本では、自転車が安く売られすぎなのではないでしょうか。
    古くなれば、また買えばいいと思うし、安いと愛着も湧かないでしょう。

    自転車が安く買えることは決して悪いことではないと思うのですが
    何でも使い捨てにする日本の消費社会には問題がありますね。
    そして私自身にも問題があると思ってます。(笑)

    >日本も、もっと自転車に優しい国になってほしいと、切に思ってます。

    私も同感です。
    そして先ずは自転車が車両であるという意識を持つこと、
    自転車を乗るためのルールやマナーについて真剣に考える必要がありますね。

    日本の自転車環境は欧米に比べて出遅れていることは確かですね。
    自動車優先主義、企業優先主義なんですね。
    これは日本だけではなく、資本主義国共通の問題だと思います。
    また、自転車の歴史を見るとそのことがよく分かりますね。
    自転車が高付加価値製品であった時代は先進国と呼ばれる国々が
    自転車を作っていました。
    現在、自転車の多くはアジア圏で作られているのですから。

    長くなりました。
    また是非覗きにいらしてください。有り難うございました。

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