今までは気にも留めていなかったのに何故この日この建物が気になったのか、自分でも良く分かりませんが、突然目に飛び込んできた初秋の太陽光に照らされた青い建物と青い空、はじめは建物ではなく、この光と青の色に反応したのかもしれません。
「洗濯船」とは詩人のマックス・ジャコブが細長い長屋風の建物を見て、その姿が当時セーヌ川沿いに繋留されていた「洗濯船」に似ていたことから名づけたものですが、果たして「洗濯船」とはどのようなものだったのか?モンマルトルの「洗濯船」については知っていてもセーヌ川の「洗濯船」については今まで良く知りませんでした。
20世紀に入ってパリにも家庭用の上下水道が完備するようになると「洗濯船」の利用者が急速に減っていきました。第二次大戦中、ナチスドイツの占領下の1942年に最後の「洗濯船」が廃船となり、パリの名物であったセーヌ川の「洗濯船」はその歴史を閉じる事になります。皮肉な事にマックス・ジャコブがモンマルトルの安アパートに「洗濯船」と名付けたことで「洗濯船」という言葉は広く知られ、今日まで残ることになったのです。
この長い青い建物から始まった「洗濯船」がモンマルトル経由でセーヌ川の「洗濯船」に到達するとは自分でも思いもよらない展開でした。カメラを持って自転車で街へ出掛けると思わぬ発見があります。カメラと自転車の組み合わせは私にとって水脈を見つけるダウジング・ロッドのようなものかもしれません。
モンマルトルの「洗濯船」
この長い建物を見て「洗濯船」という言葉が不意に浮かびました。「洗濯船」は20世紀初頭、まだ無名だったピカソやモディリアーニ等、その後大成した多くの芸術家がこの建物に住んでいたことで広く知られるようになったパリ、モンマルトルの丘に建っていた(1970年に火事で焼失)安アパートの名称です。ちょっと乱暴な例えですが、フランス版のトキワ荘と言えばイメージがつかみ易いかもしれません。「洗濯船」とは詩人のマックス・ジャコブが細長い長屋風の建物を見て、その姿が当時セーヌ川沿いに繋留されていた「洗濯船」に似ていたことから名づけたものですが、果たして「洗濯船」とはどのようなものだったのか?モンマルトルの「洗濯船」については知っていてもセーヌ川の「洗濯船」については今まで良く知りませんでした。
セーヌ川、両替橋の辺りの「洗濯船」 19世紀
仏文学者、鹿島茂の著書「パリの秘密」にセーヌ川の「洗濯船」について書かれたものがありました。それによると、「洗濯船」は15世紀末に始まり、20世紀の初めまで存在したセーヌ川で洗濯をする人達が使った船上の洗濯場(有料の貸しスペース)だったようです。この時期のパリはまだ上下水道の設備が整っておらず、パリ市民は皆セーヌ川の土手で洗濯を行っていました。そのような状況で屋根をつけた平底船の船縁(ふなべり)に沿って洗濯台とベンチを並べ、小柱で区画が区切られた簡素なつくりの「洗濯船」が登場しました。パリ、ケ・ド・ブルボン通り沿いの「洗濯船」 1910年
「洗濯船」は風雨を防いで洗濯が出来るということでパリ市民の人気を得て、18世紀末には80隻もの「洗濯船」がセーヌ川の土手を埋め尽くすようになっていたと言います。また利用者の数と比例するように同業者も増加し、競争が激化した結果、1階が洗い場、2階には洗い物を干すことが出来る2階建て等、様々なタイプが登場しました。20世紀に入ってパリにも家庭用の上下水道が完備するようになると「洗濯船」の利用者が急速に減っていきました。第二次大戦中、ナチスドイツの占領下の1942年に最後の「洗濯船」が廃船となり、パリの名物であったセーヌ川の「洗濯船」はその歴史を閉じる事になります。皮肉な事にマックス・ジャコブがモンマルトルの安アパートに「洗濯船」と名付けたことで「洗濯船」という言葉は広く知られ、今日まで残ることになったのです。
この長い青い建物から始まった「洗濯船」がモンマルトル経由でセーヌ川の「洗濯船」に到達するとは自分でも思いもよらない展開でした。カメラを持って自転車で街へ出掛けると思わぬ発見があります。カメラと自転車の組み合わせは私にとって水脈を見つけるダウジング・ロッドのようなものかもしれません。
こんばんは。
返信削除エントリーの内容と全く関係ないことで申し訳ありませんが、付けておられるサドルバッグはどちらのものですか?
差し支えなければ教えて頂きたく思います。
なかなか渋い感じでBromptonに似合ってますね^^
wembley 様
返信削除こんばんは
何時もコメントを頂き有り難うございます。
また、ブログの10000ヒット達成おめでとうございます。
失礼ながらこの場をお借りしてお祝い申し上げます。
サドルバックに関心を持って頂き有り難うございます。
また、wembleyさんにお褒めの言葉を頂き大変嬉しく思います。
このサドルバックは・・・。
ここからはパスワードを入れてと言うのは冗談です(笑)
このサドルバックはナイジェルスミス&サンズという
いささか古くさい名前のところが作っているバックです。
メイド イン イングランドとなっていますが
米、リーベンデールが作らせています。
http://www.rivbike.com/
日本では東京サイエンスが取り扱っていますがなかなかいいお値段です。
http://www.tsss.co.jp/index.html
僕はインターネットで米、リーベンデールから購入しました。
サドルバック(シートポーチバックとなっています)の他、
ハンドルバーバック
http://tonton-cycle.blogspot.com/2009/03/bro_08.html
それからマッドフラップ
http://tonton-cycle.blogspot.com/2009/02/bro.html
もお揃いで購入しました。
ツイードの生地はしっかりしており、品物の作りも良いので大変気にっています。
このサドルバック中には何時も輪行用カバーとサドルカバー、工具を入れています。
それでも少し余裕があるのでプラス500mlのペットボトル1本位は入ります。
小径車はシートポストが長くなるのでバナナ型のサドルバックは
収まりが良いと僕は思っています。
もしwembleyさんもサドルバックをお探しでしたら候補の1つとして考えては如何でしょうか?
生地はツイードの他、茶色のタン・カンバス(これもいい感じ)もありますよ。