小林桂樹が主演した1960年の映画「黒い画集 あるサラリーマンの証言」(原作:松本清張、監督:堀川弘通)を見ていてちょっと驚いたことがありました。主人公(小林桂樹)の愛人役、原知佐子は1人暮らしの若い女性にも関わらず何時もアパートの扉に鍵を掛けていないのです。小林桂樹や隣人がノックもせずに突然扉を開けて彼女の部屋に入ってくることにも驚きでしたが、映画とはいえ当時の防犯に対する日本人の意識を窺い知ることができる映画でもありました。
少し昔を思い返えしてみると玄関の扉は開けっ放しで隣人や友人、そして友人の友人も出入りが自由。そのようなオープンなお宅は周りにも沢山あったように思います。自転車も同様です。少しのくらいの停車なら鍵を掛けることはありませんでした。また鍵は前輪のスポークの間に押し込む例の簡素な鍵で十分。現在のように自転車の鍵で神経質になるようなことはありませんでした。今思えば人間同士疑いを持つことがない穏やかで生活のし易い社会_時代だったのかもしれません。
前置きが長くなりましたが家内のブロンプトンに新しい鍵を購入しました。ドイツ生まれのブランド、ABUS(アブス)の「マイ ファースト アブス」 子供用自転車の鍵として作られた製品です。日本人は質実剛健なイメージがあるドイツ製品に弱いように思いますが、そのことに対して特に拘りはありません。ブロンプトンと人気を分けている某折り畳み自転車のように、実は台湾製なんてことはよくあることです。よってこの製品もその点については定かではありません。
先ず自転車の鍵らしくない遊び心のある愛らしいデザインが気に入りました。また、子供用に開発された製品だけあってキーは左右どちらに回してもオープンする。PVCのコーティング部分は、子供がなめても大丈夫なようにポイズンフリーに作られている。顔の高さでカギを開けた時にもワイヤーがシリンダーから飛び出してこないよう設計されているなどなど・・・様々な配慮があります。しかしこれら製品についての能書きはこの製品に興味をもった後で知ったことでした。
「マイ ファースト アブス」からアニエス・ショーミエの「オ・ルワン・ルモンド・エ・トゥ・プティ」(遠くからだと地球は小さい)という子供のために作られたアルバムを思い起こしました。このCDはフランス版「みんなのうた」に似ていますが侮るなかれ、その内容は言葉(フランス語)の響きが心地よい子守歌やフランス風にアレンジされたジャズ、またアフリカや中南米の民族音楽のエッセンスも取り入れ充実した内容です。何より子供に媚びるようなところがなく、大人も十分楽しめるアルバムになっています。自転車の鍵と音楽、全く異なるものですが私には両者に共通する感覚があるように思えたのです。
今更家内のブロンプトンになぜ新しい鍵が必要なのか?という話しをしなくてはなりません。これまでは写真のようなワイヤーが太いコイル状の鍵を使ってきました。頑丈で安心して使え、ステムにワンタッチで取り付けができることも便利でした。しかし、頑丈であるが故に扱い難いところもありました。太くて堅いコイル状のワイヤーは反発が強く、力が弱い女性には上手い具合にワイヤーを自転車に巻き付けることができません。今まで家内は1人で鍵の掛け外しが上手くできなかったのです。そしてこのことはブロンプトンで出掛ける時の不安材料になっている様子でした。そこで家内にも簡単にそして楽しく鍵が掛けられる製品を探す必要がありました。
今回自転車の鍵を探すに当たり、はじめから子供用の製品を選ぼうと考えた分けではありませんでした。家内のことを考えたながら鍵を探した結果の選択だったのです。最近「ユニバーサルデザイン」と言う言葉をよく耳にしますが、男女の差異、能力の如何を問わずに利用できる製品という点では「ユニバーサルデザイン」的な製品を探していたように思います。そういう意味で「マイ ファースト アブス」も「ユニバーサルデザイン」な製品と言えるかもしれません。またよく考えられた製品(優れた製品)は大人用、子供用に関わらず「ユニバーサルデザイン」的な要素を持っていると思います。
「マイ ファースト アブス」は子供用自転車の製品と位置づけされていますが自転車の鍵としての機能はしっかりしているように思えます。そして子供は勿論、成人女性にも使い易く配慮のある製品です。写真のようにステムに取り付けられる専用ケースや鍵を紛失しないように大きなキーチェーンも付属しています。特に愛らしいデザインは鍵を掛けるという地味で面倒に思えた作業を楽しくさせます。家内もこの新しい鍵を気に入ってくれた様子です。これからは鍵を掛けることに対して億劫に感じることはなくなると期待しています。
少し昔を思い返えしてみると玄関の扉は開けっ放しで隣人や友人、そして友人の友人も出入りが自由。そのようなオープンなお宅は周りにも沢山あったように思います。自転車も同様です。少しのくらいの停車なら鍵を掛けることはありませんでした。また鍵は前輪のスポークの間に押し込む例の簡素な鍵で十分。現在のように自転車の鍵で神経質になるようなことはありませんでした。今思えば人間同士疑いを持つことがない穏やかで生活のし易い社会_時代だったのかもしれません。
前置きが長くなりましたが家内のブロンプトンに新しい鍵を購入しました。ドイツ生まれのブランド、ABUS(アブス)の「マイ ファースト アブス」 子供用自転車の鍵として作られた製品です。日本人は質実剛健なイメージがあるドイツ製品に弱いように思いますが、そのことに対して特に拘りはありません。ブロンプトンと人気を分けている某折り畳み自転車のように、実は台湾製なんてことはよくあることです。よってこの製品もその点については定かではありません。
先ず自転車の鍵らしくない遊び心のある愛らしいデザインが気に入りました。また、子供用に開発された製品だけあってキーは左右どちらに回してもオープンする。PVCのコーティング部分は、子供がなめても大丈夫なようにポイズンフリーに作られている。顔の高さでカギを開けた時にもワイヤーがシリンダーから飛び出してこないよう設計されているなどなど・・・様々な配慮があります。しかしこれら製品についての能書きはこの製品に興味をもった後で知ったことでした。
「マイ ファースト アブス」からアニエス・ショーミエの「オ・ルワン・ルモンド・エ・トゥ・プティ」(遠くからだと地球は小さい)という子供のために作られたアルバムを思い起こしました。このCDはフランス版「みんなのうた」に似ていますが侮るなかれ、その内容は言葉(フランス語)の響きが心地よい子守歌やフランス風にアレンジされたジャズ、またアフリカや中南米の民族音楽のエッセンスも取り入れ充実した内容です。何より子供に媚びるようなところがなく、大人も十分楽しめるアルバムになっています。自転車の鍵と音楽、全く異なるものですが私には両者に共通する感覚があるように思えたのです。
今更家内のブロンプトンになぜ新しい鍵が必要なのか?という話しをしなくてはなりません。これまでは写真のようなワイヤーが太いコイル状の鍵を使ってきました。頑丈で安心して使え、ステムにワンタッチで取り付けができることも便利でした。しかし、頑丈であるが故に扱い難いところもありました。太くて堅いコイル状のワイヤーは反発が強く、力が弱い女性には上手い具合にワイヤーを自転車に巻き付けることができません。今まで家内は1人で鍵の掛け外しが上手くできなかったのです。そしてこのことはブロンプトンで出掛ける時の不安材料になっている様子でした。そこで家内にも簡単にそして楽しく鍵が掛けられる製品を探す必要がありました。
今回自転車の鍵を探すに当たり、はじめから子供用の製品を選ぼうと考えた分けではありませんでした。家内のことを考えたながら鍵を探した結果の選択だったのです。最近「ユニバーサルデザイン」と言う言葉をよく耳にしますが、男女の差異、能力の如何を問わずに利用できる製品という点では「ユニバーサルデザイン」的な製品を探していたように思います。そういう意味で「マイ ファースト アブス」も「ユニバーサルデザイン」な製品と言えるかもしれません。またよく考えられた製品(優れた製品)は大人用、子供用に関わらず「ユニバーサルデザイン」的な要素を持っていると思います。
「マイ ファースト アブス」は子供用自転車の製品と位置づけされていますが自転車の鍵としての機能はしっかりしているように思えます。そして子供は勿論、成人女性にも使い易く配慮のある製品です。写真のようにステムに取り付けられる専用ケースや鍵を紛失しないように大きなキーチェーンも付属しています。特に愛らしいデザインは鍵を掛けるという地味で面倒に思えた作業を楽しくさせます。家内もこの新しい鍵を気に入ってくれた様子です。これからは鍵を掛けることに対して億劫に感じることはなくなると期待しています。
カワイイ鍵ですね~。
返信削除大きめのキーチェーンも良い。
何よりもカラフルな色目が奥さまの黄色のブロに
よくお似合いです。
ちょっとした時くらいならこの程度の鍵で充分だし
僕も一つ欲しくなってきました。
A2C 様
返信削除こんいちは
何時もコメントを頂き有難うございます。
そしてお褒めのお言葉、恐縮です(^^
>ちょっとした時くらいならこの程度の鍵で充分だし
僕も一つ欲しくなってきました。
A2Cさんも欲しくなったでしょう!(^^
でも仰る通りこの鍵はちょっとくらいの停車に使った方がよさそうです。
ABUSのページには“For kids only ”と記載があります。
なかなかお茶目なカギですね^^
返信削除また、非常に目立つカギなので良い選択だと思います。
確かに太いコイル状の鍵はステムに取り付け易い等、利点はあるんですが、
minncoroさんが仰る通り、ワイヤーの反発力が強いので女性には不向きかも
しれませんね。
かくいう私も、最初は同じコイル状のカギを使ってたんですが、扱いにくいのと、
施錠する時にフレームとこすれて傷が付きやすいのが理由で、半年経った頃に
違うカギに変えました^^
ヤマちゃん
返信削除こんばんは
何時もコメントを頂き有難うございます。
>なかなかお茶目なカギですね^^
また、非常に目立つカギなので良い選択だと思います。
有難うございます。
ヤマちゃんも以前はコイルタイプを使用されていたのですね。
コイル状の鍵は小さくまとまりますが扱い易いとは言えませんね。
また鍵を外す際には慎重さも必要かもしれません。
たかが鍵、されど鍵
昔に比べると色んなタイプの鍵があるので用途に合う製品が探せそうです。
ユニバーサルデザインの表現に
返信削除カワイイ!という方法論があるのを
奥様を通じて理解できました。^^
理屈や理論だけではなく、
カワイイという情緒的な表現を理解出来るのは、
日本人だけかも知れません。
日本人のカワイイは、愛着をこめて呼びます。
つまりは、モノに対する愛情表現。
モノに対して可哀想と感じる気持ちも同じ。
これは日本人の原始的神道からきている感覚です。
カワイイがモノに命を吹き込んでいる訳ですね。
僕はこの感覚は日本人の大切な感覚だと思います。
・・・・・・・。
ま、何が言いたいかと言うと、
自分が最近考えていることに対して
ひとつの答えを感じれた記事だったということです。
デザインも何もない状態から、
命を吹き込む作業をしていますからね。
kirima 様
返信削除おはようございます。
何時もコメントを頂き有難うございます。
>ユニバーサルデザインの表現に
カワイイ!という方法論があるのを
奥様を通じて理解できました。^^
恐縮しています(^^;
先ず私自身ユニバーサルデザインの概念_本質を正しく理解しているのか?疑問に思うからです。
同時に軽率な使い方であったと反省をしています。
先般ユニバーサルデザインについて少しだけ学ぶ機会がありまして
自分なりにユニバーサルデザインについて思考していました。
ただ企業の商品(サービス含む)戦略用語的な使われ方に対しては違和感があります。
>日本人のカワイイは、愛着をこめて呼びます。
つまりは、モノに対する愛情表現。
>カワイイがモノに命を吹き込んでいる訳ですね。
僕はこの感覚は日本人の大切な感覚だと思います。
同感です。
そして本質的な意味で愛しいと感じることが大切と思っています。
>何が言いたいかと言うと、
自分が最近考えていることに対して
ひとつの答えを感じれた記事だったということです。
デザインも何もない状態から、
命を吹き込む作業をしていますからね。
重ね重ね恐縮しています(^^;
そして命を吹き込む作業、心強く感じます。
ロックの話しというので、ロック系の歌の話しかと思ったら、
返信削除鍵の話しでしたか(笑)
海外では、子供自転車専用のブランドもあるんですか。
自転車に関しては1歩も2歩も、やはり進んでますね。
たしかにおもちゃぽく見えるので、頑丈さがちょっと?ですが(笑)
愛着が湧きそうですし、ブロのドレスアップアイテムのように、
黄色に似合ってますね。
ゆるポタ 様
返信削除こんばんは
何時もコメントを頂き有難うございます。
そしてお褒めのお言葉を頂き有難うございます。
頑丈さでは定評があるアブスの大人用の鍵には及びませんが見た目よりもしっかりしているんですよ!(^o^
ゆるポタ号にもお一つ如何でしょうか?(^_^
なんだか、戻ってみたら、カギだけ盗まれてた...(^^;なんてことがありそうなカギですね。
返信削除僕も、カギが問題でして、とりあえず金属ワイヤのを買ってきましたが、堅いし重いしで、のっけから持って出る気がしません。やはりカギひとつとっても、経験と試行錯誤...それに授業料が必要なようですね(^^;
しかし、いま頃になって、僕もコレにしとけば良かった...なんて思います。ショップにありましたので...。
masa 様
返信削除こちらにもコメントを頂き有難うございます。
>とりあえず金属ワイヤのを買ってきましたが、堅いし重いしで、のっけから持って出る気がしません。
仰る通りフォールディングバイクに適した鍵はなかなか見つかりませんね。また重くてゴツイのは嫌なのですが反面、盗難やいたずらも気になります。
この鍵ですが子供用とは言っても割合しっかりした作りになっています。街で買い物をする程度なら安心して使えると思います。
鍵にも授業料・・・
そうですね(^^;
しかしながらYouTubeなどで海外の映像を拝見しますと2つの鍵で施錠することを勧めています。よってもう1つ鍵があっても無駄にはならないかもしれませんよ(^^
http://www.youtube.com/watch?v=7f0SxjTJQ0A&NR=1
YouTubeのカギ系映像の紹介...ありがとうございました。なるほどあそこまでやれば確実そうですね。し、しかし、とてもあそこまでやる気にはなれません。
返信削除なんとなく、「盗るなよ!」という面構えのカギよりも、こうした「盗まないでね...お願い!」という面構えのカギ(^^;のほうが、良いような気もします。楽観的ですね(^^;
masa 様
返信削除こんばんは
引き続きコメントを頂き有難うございます。
>し、しかし、とてもあそこまでやる気にはなれません。
僕も映像のような厳重な施錠の経験はありません(^^;
ただ鍵は2つあっても無駄にはならないと思います。
まあ、鍵ばかり増えても「じゃらじゃら」になりますが(^^;
>なんとなく、「盗るなよ!」という面構えのカギよりも、こうした「盗まないでね...お願い!」という面構えのカギ(^^;のほうが、良いような気もします。楽観的ですね(^^;
「盗まないでね...お願い!」良いですね!またそう言うことが分かる国であって欲しいと僕も思います。