Pashley Moulton TSRの前籠について(About front basket for Pashley Moulton TSR)

Pashley Moulton TSR Front Basket

Pashley Guv'norに続きMoulton TSRにも荷台をつけました。

今回TSRにつけた荷台はVelo Style TicketのFront Basketという製品で、TSR専用に作られた同社オリジナルの製品です。

今までTSRはKlick fixを使ってWicker BasketGilles BerthoudのHandlebar Bagを取りつけて荷物を運んでいましたが、それぞれ不満に思うことがありました。Wicker Basketは容量が2リットルのペットボトルなど重い荷物を載せて走ると次第に籠がお辞儀をしてしまうことがあり、危険を感じて早々に取り外しました。これによりKlick fixで重い荷物を載せることには問題があることが分かりました。その後、Klick fix対応の小さなサイクリング用のカバン Gilles BerthoudのHandlebar Bagにつけかえました。Handlebar Bagはカメラバッグとして使うのに丁度良い大きさで、洒落た意匠も大変気に入っていました。しかし日常的に使うには容量が足りず不便に感じていました。このようないきさつがあって、使い易く気軽に大きな荷物が載せられる荷台を取りつけることはTSRの命題でした。
一方でVelo Style TicketのFront BasketはWebで試作品が紹介された頃から気になっていた製品でした。特にMoultonのトラスフレームに合うように考えられたFront Basketの意匠はPashiley Moultonにとても似合っていて格好良く感じました。あれから随分と月日が経ちましたが意を決して今回ようやくTSRに取りつけることができました。

幾つかの製品がある中でFront Basketを選んだ理由はGuv’norと同様に普段使っているカバンが使えることでした。つまり天板だけの荷台よりも籠つきの荷台の方が自分が持っているカバンを活用できると考えました。また荷台を自転車のフレームの色と同色にしたいと考えていたので塗装が注文できることも本製品を選んだ大きな理由でした。私のTSRの色はジルコニウムという淡い鼠色にメタリックが入った繊細な色合いですが違和感なく綺麗に仕上がりました。時間が掛かりましたがフレームとの一体感があって当初から荷台がついていたかのように見えます。塗装を頼んでよかったと思います。

Front Basketを使用してみて前籠の使い勝手がとても良いことが分かりました。前籠は荷物を入れるのに十分な大きさがあるのでカバンの他に出先で荷物が増えた場合でもほぼ問題なく荷物が収まります。また鉄製の前籠は作りがしっかりしており、荷物を安定して支えるので走行中も安心感があります。

前に荷台があることの利点は走行中に荷物の状態を視認できることです。何より安全運転に繋がりますし、仮に荷物が落ちた場合でも気がつき易いです。私の経験ですがサドルバッグに入れていた手袋が走行中に落ちても気がつかなかったことがありました。片方だけ残った手袋が未だに捨てらず困っています。なお走行中に受ける風の抵抗を気に掛けて自転車の前方に荷物を置くことを嫌がる声を聞きますが、私の場合は荷物よりも自分の大きな身体が一番風の抵抗になるので気になりません。それよりも前方に荷物があることの利便性を重視しています。

荷台に沢山荷物を載せてもMoultonが安定して走行できるのは他にも大きな理由があります。小径タイヤの自転車は荷物を載せる位置が低くなるので荷物を載せてもバランスがよく安定して走行することができます。また荷台をハンドルやフロントフォークに取りつける一般的な自転車とは異なり、フレーム本体に荷台を取りつけるので前方に重い荷物を載せて走ってもハンドル操作の妨げになりません。このようにMoultonの自転車は荷物を載せて走ることに対して注意深く考えられています。今回、同じように前方に荷台をつけたPashley Guv’norと乗り比べてみて改めてその差を大きく感じました。

大きな前籠がついたことで私がイメージするPashley Moultonらしい姿に近づいたよな気がします。外装変速機が好きではないので機会があれば変速機を内装変速機に変更できればと思っています。

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